映画「ゴッドファーザー」は、1972年に公開されたアメリカのクライム映画である。マリオ・プーゾの同名小説を原作とし、フランシス・フォード・コッポラが監督を務めた。1945年から1955年までのアメリカを舞台に、マフィアのボスであるヴィトー・コルレオーネとその家族の物語が描かれる。
この映画は、アカデミー賞10部門でノミネートされ、作品賞、監督賞、脚本賞、主演男優賞（マーロン・ブランド）、助演男優賞（アル・パチーノ）の5部門を受賞した。また、アメリカ映画協会（AFI）の「アメリカ映画100年...100本リスト」では、作品部門で1位に選ばれている。
私は、この映画を初めて観たのは大学時代のことだった。それまで、マフィア映画というものにあまり興味がなかったが、友人の勧めで観てみたところ、その重厚なストーリーと圧倒的な映像美に圧倒された。それ以来、何度も観返している。
この映画の魅力は、大きく分けて3つあると考える。
1つ目は、ヴィトー・コルレオーネというキャラクターの魅力である。ヴィトーは、マフィアのボスとして冷酷で残忍な一面を持つ一方で、家族を何よりも大切にする優しい父親でもある。その二面性が見事に描かれており、観る者の心を揺さぶる。
2つ目は、家族の絆を描いたストーリーの魅力である。ヴィトーの家族は、彼の死後、権力争いや裏切りなどによって、次第に崩壊していく。その過程が、非常にリアルに描かれている。
3つ目は、フランシス・フォード・コッポラの卓越した演出の魅力である。コッポラ監督は、この映画で、マフィアの世界をリアルかつ美しく描き出すことに成功している。また、音楽や照明などの演出も素晴らしく、観る者に強い印象を与える。
特に、ヴィトーの葬儀のシーンは、映画史に残る名シーンとして語り継がれている。このシーンでは、マフィアのボスとして、そして家族の父親として、ヴィトーがどれほど尊敬されていたかが、見事に表現されている。
この映画は、マフィア映画の最高傑作として、今なお多くの人に愛されている。その魅力は、時代を超えて語り継がれていくだろう。
以下に、この映画の具体的な感想をいくつか述べておく。
- マーロン・ブランドの演技は、圧巻の一言である。ヴィトーの冷酷さと優しさを、見事に表現している。
- アル・パチーノの演技も、素晴らしかった。マイケルの成長と葛藤を、繊細に演じている。
- ジェームズ・カーンやロバート・デュヴァルなどの脇役も、それぞれが個性的なキャラクターを演じており、映画に彩りを添えている。
- ニーノ・ロータの音楽は、映画の世界観を盛り上げるのに大きく貢献している。
この映画は、決して勧善懲悪的なストーリーではない。マフィアの世界を、リアルかつ美しく描いた作品である。その魅力は、時代を超えて語り継がれていくだろう。
